年齢の変化や病気によって食べる機能は低下します

介護職の管理栄養士

年齢の変化や病気によって食べる機能は低下します。食事が思うようにできない方のために介護食がありますが、ひとりひとり機能の程度は違います。問題なく食事をするための目安としてレベルごとに分けられているのが介護食です。嚥下食ピラミッドは食べる動作がどの程度困難かによってわかりやすく普通食から嚥下食宅配まで6つに分け、食べる力がどの程度かに合わせて、食物の形や柔らかさなどを同じにすることで病院や施設に行くのが難しい方でもご家庭で問題なく食事を行うためにとても役立つ指標です。完成された料理をそのままペースト状にして出すことが病院では一般的で、見た目も悪く、味も美味しいとは言えないものでした。入院中のお年寄りのごはんが進まなかったのは噛めないのではなく、食欲をそそるような見た目・味ではなかったことによるものなので、自宅で食事の用意をするときは、病院食のような見た目も味も悪い食事は作らないと決意しました。病院で摂食嚥下障害看護認定の看護師さんに退院後の介護食宅配の助言を求めたら、どんなものでも柔らかくすれば食べられると教えてもらいました。介護食を毎食ごとに冷凍しておくと食事準備に手間取らないと分かりました。年齢とともに顔の筋肉が下がってきたり歯がもろくなってくると、 嚥下や咀嚼もだんだんと難しくなっていきます。昔からよく食べていたものを思うように食べられず、飲み込むたびにむせるようになり、誤って食べ物が気管に入り「誤嚥性肺炎」を引き起こす可能性があります。他には、ほとんどのお年寄りは食べることに対する興味が若い頃に比べてなくなるため、あまり困難なく食べられるものに絞って食べてしまいがちになり、一度に沢山の量を食べられなくなり栄養が偏った状態になっている恐れがあります。介護食は食べやすい形にすることがとても大事ですが、また、出来るだけ食事を用意しやすくするためにも、専用の調理器具があるとかなり助けになります。介護食の特徴は柔らかく、舌触りの良さ、そして噛みやすい大きさです。フードプロセッサーは少ない水の量で食材を細かく切ったり、ペーストにするなど形状に合わせて使用できるので便利です。また食べにくいものを潰すためにマッシャーやすり鉢を使うこともできます。よりなめらかな方が好ましい場合には、裏ごし器を使うことで食感の粗さを感じなくなります。体力、そして抵抗力のなさを感じない体を保つためにエネルギーを、いつまでも体を活発に動かせるように意識して良質なタンパク質を摂ることをおすすめします。例えば卵や豆腐は質のよいタンパク質が多く含まれている食材なので、もし肉や魚を食べることが難しい方は、卵や豆腐から不足しているたんぱく質を摂ると良いでしょう。肉や魚には、卵や豆腐とは異なるアミノ酸やビタミン・ミネラルなどが含まれており、毎日食べる食品の種類が多ければ多いほど、年齢を重ねても衰えることなく、他の人よりも長生きできるということも分かっています。最近、高齢者の間で注目されていますフレイル(虚弱)とは一体なんでしょうか。フレイルとは、体重が落ちたり歩いてもすぐ疲れてしまうといった様子がみられ、このまま悪化してしまうと要介護の状態になってしまう状況が近い将来訪れる可能性が高いことをいいます。フレイルの状態から、筋肉量の低下「サルコペニア」や、骨、関節そして筋肉などの衰えが原因となって歩くことや日常生活に支障をきたす「ロコモティブシンドローム」、そしてさらには起き上がるのも厳しい状態につながるとされています。そして十分な栄養を摂らないことこそが、最悪の事態を引き起こす原因なのです。高齢者のための施設での食事は栄養士が必要な栄養素を考慮したメニューを作り、それの通りに調理された料理を提供していますが、嚥下(飲み込み)や咀嚼(噛む)の機能が低下している方の場合は、その状態にあった調理方法で提供する必要があります。また各老人ホームによりますが、どんな食材かわからないほど細かく刻まれた食事ではなく、見た目は普通食のようですが簡単に舌で押しつぶせる「ソフト食」というものがあり、うまく噛むことや飲むことができない方でも、いかに美味しく食べられるかをことを考慮した調理方法を提供している老人ホームもあります。年齢、そして怪我や病気が原因で固いものが食べにくい、水分を飲み込むのが難しくなるというような悩みが出てきます。どんなに食事への不安があるとしても楽しく食事ができるように、介護用の食品には、どれだけ簡単に食べられるかを考えられた商品や、足りない栄養素を十分に補える商品などが用意されています。介護をする方にとって、安心して食べられる食事を用意することは簡単なことではありません。介護用食品によって、ひと息つく時間が生まれたり、献立の悩みを解消できたりします。介護を受ける方も、介護をする方も、どちらにとっても嬉しい介護食品を使わない手はないでしょう。食べることが苦痛に感じられるようになってしまうと、美味しいものを食べたいという考えがなくなり簡単に食事を済ませてしまうことが多くなります。そんな時でも、出来るだけ食品をプラスして、たとえ少ししか食べられないとしてもバランスのよい食事を心がけましょう。食事をしたい気分ではないけれど食べなければならないとき、おかゆを食べるだけで安心していませんか?おかゆはごはんより多くの水で作られているので、カロリーはごはんの半分以下なのです。もしもおかゆを食べるのであれば、他にもいくつか栄養のある食材を食べることで、その日に必要なエネルギーや栄養を足すことを心がけましょう。介護食の見た目で食欲が出るか、なくなるかは変わってきます。どれだけ無理なく食べられるかにとらわれ過ぎて、見た目や味付けが悪いと、食欲は無くなってしまいます。食べ物がひとまとまりになりやすいか、喉を通りやすいかなどの安全性や食べやすさについて慎重に考えられています。年齢とともに口の中で作られる唾液の量は減ってくるため、口に含んだときに、口の中が乾いてしまうようなものは食べづらいです。とはいえ水分が多く含まれていると、むせてしまう可能性が高くなるので、食べやすい材料を使って、食べやすい形に作り変えます。